非常照明の設置基準・配置・点検規定の解説

消防法・建築基準法に基づく非常照明器具の設置基準・配置、点検報告規定・耐用年数・運営経費の解説。

◆非常照明器具の定期点検・義務化された点検内容と罰則規定

非常照明器具の定期点検業務は特定行政庁によって点検期間や点検項目が制定されている。

これらの定期点検は義務化されており実際にこれらの点検業務を行う事が可能となる資格が消防設備士・消防設備点検資格者と呼ばれる国家資格。

ここでは消防設備の交換や点検を行う際の具体的な点検ポイントや建築基準法で定められている定期点検期間について確認していこう。

1.照明器具の保安定期点検・義務化されている点検期間について
2.非常照明器具の具体的な定期点検内容
3.消防設備の定期点検業務を行う消防設備士・消防設備点検資格者とは?
4.点検報告義務違反の罰則・罰金の金額は幾ら?

◆照明器具の保安定期点検・義務化されている点検期間について

非常灯設備は建築基準法の保安規定として定期点検を行う事が義務付けられておる。

尚、建築基準法に基づく点検規定は「特定行政庁」によって制定されておるのじゃ。

この特定行政庁が規定する定期点検とは、非常照明の設置の不具合や、製品の寿命による不作動などを防止することが主な目的じゃ。

尚、この定期点検は6ヶ月~1年の期間ごとに定期的に点検を実施するように義務化されておる。

※非常照明器具の定期点検業務は半年~1年以内の期間内に行う必要がある

もしこれら点検業務を怠った場合は、罰則を受けることになるので注意が必要じゃ。

◆非常照明器具の具体的な定期点検内容

非常照明器具は法令に基づき、非常時・災害時に備えて確実に避難が可能となる機能を維持し続けるものでなくてはいけない。

これらの機能の維持の確認として建築基準法、及び消防法では消防設備点検の義務化を行っておる。

非常照明器具の具体的な点検内容としては

☆目視点検
☆充電モニターの確認
☆非常灯性能の確認

以上3点を中心に点検を行っていく形となっておるのじゃ。

◆消防設備の定期点検業務を行う消防設備士・消防設備点検資格者とは?

消防設備の定期点検業務に関しては特定行政庁が定める時期・期間内に、消防設備に関する正しい知識を保有する国家資格保持者が行う事となっておる。

尚、この点検業務を行う事が可能な資格が「消防設備士」と呼ばれる資格のことじゃ。

消防設備士は国家資格である為、やや難関の資格とも言えるのぉ。

尚、消防設備士は消防設備点検資格者の資格についても受講資格を有することになる。

そのため、実際に非常照明器具の定期点検が行えるものは
●消防設備士
●消防設備点検資格者
 が定期点検業務を行える事になっておるのじゃな。

自分が所有する不動産物件であっても資格を保持しないものが消防設備の点検や交換を行うことは法的に認められておらんのじゃ。

尚、点検が終了した報告は、管轄エリアの消防庁へ報告書が提出されることとなっておる。

◆点検報告義務違反の罰則・罰金の金額は幾ら?

非常照明・非常灯の点検業務は期間内に行うよう法令で義務化された規定となっておる。

もし、これらの点検義務に違反した場合は、その物件を保有しておるオーナーまたは管理者に罰則が課せられることになっておる。

非常照明・非常灯の点検報告義務違反に関しては原則50万円以下の罰金が課せられる旨が法律によって定められておるので注意が必要じゃ。

尚、指定期間内に点検業務を遂行し忘れたケースにおいても同様の罰則が課せられる点を覚えておく必要があるのぉ。